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店販品が順調に売れているサロンは何をしているのでしょうか

店販のポイントを10項目に、医師の投薬という意識を持つ

 店販品は「ああ売れ」「こう売れ」と秘策ばかりが先行してなかなか思うようにいきません。私たち美容師には美容師らしく、毛髪のプロとしての売り方があるのではないでしょうか。これは、あるサロンの例話です。ここは現状の売上の3倍を目指してがんばりました。美容業は贅沢業です。より高価な店販をぜひ成功させてみて下さい。そのポイントを10項目にまとめましたので、参考になれば幸いです。

ブランドやメーカーに拘らず責任の持てる商品を選ぶ

1/全員の意識を改革しました。「店販は医師でいう投薬に当たる」と考えました。

 ただ売ればよいでは売れません。お客さまが次回来店されるまで、髪の調子を整え、髪の健康を維持しなくてはなりません。従って、医師でいう投薬が店販品だと美容師自身が自覚することが必要です。

 そこで、販売するからには責任の持てる商品を選ぶことです。ブランドやメーカーにこだわらず、価格競争のある商品は避けます。それと、せっかく売るのですから、利益中心で販売配当率が高い商品を選ぶと良いでしょう。ここのサロンでは販売額の20%がスタッフの給与に加算されます。

販売する商品は全員で確認し、比較表にする

2/販売する商品はスタッフ全員で使って内容、効果を調べます

 この商品は普通毛ではどうなるか、パーマ毛ではどうか、既染毛ではどうか、既染毛&パーマ毛ではどうか、白髪にはどうか—など。各髪質ごとに、使いがって、風合い、説明書にある通りの効果があるかを検証します。
 ブランドや価格にこだわらず、自分たちの目で、指で、鼻で確認して確かなものをお客さまにお勧めします。

 この比較表を作ると、そのままお客さまに見ていただく販促ツールとしても使えます。できれば、お客さまが普段使用している商品もうかがっておき、検証した結果をまとめておけば、これも重要な資料として使えます。

販促ツールにも使える全成分の一覧表を作る

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3/全成分とその使用目的の一覧表を作ります

 商品の裏側には全成分の表示がしてあります。使用量の多い順に並べられており、同じシャンプーでも、それぞれのメーカーによって成分が異なっています。それを表に並べて成分名と使用目的の一覧表を作ります。成分1位=気泡剤、成分2位=被膜剤、成分3位=柔軟剤など。これをシャンプー別、トリートメント別、コンディショナー別、トニック剤別などに分け、比較表を作ります。できれば、お客さまが普段お使いのシャンプーやトリートメントなども入れた表を作ると、成分の配列や違いが分かって、自分たちの販売する商品の「売れるポイント」がつかめます。

成分の内容はメーカーに問い合わせると教えてくれるはずです。この一覧表は販促ツールとして、お客さまに商品説明するときに使えます。ほとんどの成分の第1位は水です。が、これは省きます。

4/お客さまに商品をお知らせする宣伝物を手づくりします

 いよいよ自信を持って販売できる商品が見つかりましたら、お客さまにお知らせします。メッセージの内容は「私たちが使って、とても良かった商品です、ぜひ、皆さまにお勧めします」「特に、このような髪の方(頭皮の方)にお勧めします。このような結果が期待できます」「ご自分へのご褒美にされてはいかがですか」などなど、お客さまに分かりやすい文章を皆で考えてください。

店販したい商品を営業で使用する

5/販売を決めた商品は容器のまま営業で使います

 一生懸命店販をお勧めしても、サロンの営業ではワケの分からない商品を業務用の容器で使っているのではイメージ作りはできません。シャンプーの前に店販品をお見せして「○○さまの御髪にはこの○○シャンプーがお勧めです。トリートメントにはこれをお使いします」と商品をお見せして使用すれば、お客さまの目に入ります。各商品はすべてお見せして効果を「ひとこと」言います。このひとこと運動(コマーシャル)を展開します。

視覚、臭覚、触覚、聴覚の4覚に訴える工夫を

6/五感に訴えます

 ひとこと運動のポイントは、健康食品でしたら味覚もあるでしょうが、シャンプー、トリートメントでは味見はできませんので、視覚、臭覚、触覚、聴覚の4覚に訴えます。

 そのために営業の段階からCMつきで使うことです。(マイクロスコープをお見せして)「頭皮がこのようになっておりますので、この商品を使います」〈視覚〉。「良い香りでしょう」〈臭覚〉。「触ってみてください。こんなにシットリします」〈触覚〉。「こんな音がします。内容が濃そうでしょう」と容器を振って音を聴いていただく〈聴覚〉などなど。販売トークは4覚に訴えるように工夫して下さい。

7/商品陳列を工夫します

 お客さまの目線が自然に向く場所に、今お勧めの商品を並べます。よく売れている定番の商品は目線から外れてもかまいません。立ち位置、座り位置で目線は異なりますから、陳列スペースのどこに置いたら効果的か、お客さまになったつもりで検討して下さい。

価格、効果は大きな文字で商品名、内容量は普通に

8/商品には価格カードを手づくりします

 価格カードには、商品名、内容量は普通の大きさの文字で、価格、効果は大きな文字で書きます。2m位離れたところから視力1・2の人が読める位の大きさが適当です。例えば「シットリうるおい」「○○○円」を大きな文字で、「○○○シャンプー・○○○ml」は普通の大きさの文字で。

効果を感じてもらえば成功、押し付け販売はアダに

9/無理押しは止めましょう

 無理に押し付けられた商品は、欠点ばかりが目につきます。「買わなければ良かった」では、うっかりすると店販がアダとなり、お客さまの減少もあります。店販品を営業に使用し、ひとことCMで自然にお客さまが選び、必要があれば成分内容も確認でき、効果を感じてもらえれば成功です。

10/店販品はしゃべりません。美容師は商品の代弁者です

 自信を持ってお客さまにお話しするのには、店販品の身になって商品をよく知ることです。自分で使って使いこなし、愛用の商品をおすそ分けするのが店販品の販売です。「自分が使ってとても良いから」から始めてください。

 ようやく、美容業界でも店販に本腰を入れて取り組む気運が見えてきました。ここにご紹介しました例話はホンの一部です。できる部分から取り組んでください。

文/菊島延佶(オフィス キクシマ)

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